平成23年2月11日
社会貢献フォーラム「スポーツで築く地域の輪」in秋田
全日本社会貢献団体機構では、去る2月11日(土)、秋田県秋田市・秋田市民交流プラザ「ALVE」にて、社会貢献フォーラム「スポーツで築く地域の輪」を開催、あいにくの雪が降る中250人が参加して盛会裏に終了した。
フォーラムは、主催者を代表して秋田魁新報社の熊谷清隆取締役営業局長が開会のあいさつをした後、スポーツジャーナリストの二宮清純さんの講演から始まった。
第一部の「スポーツから学ぶコミュニケーション力」と題する二宮さんの講演は、チームとクラブとの違いから説き起こし、欧米では地域密着型のスポーツクラブが充実しており、10代から70代まで一緒にスポーツをする文化があることを紹介。人と人との絆の大切さを強調した。
また、スポーツが盛んになることで地域社会が不幸になることはなく、スポーツを盛り上げ、地域に誇りが感じられる社会を目指そうと訴えた。
第二部は、「スポーツで築く地域の輪」をテーマに、東京農業大学客員教授で、元NHKアナウンサーの松田輝雄さんがコーディネーターとなり、パネルディスカッションが開始された。
秋田県遊技業協同組合の新井昌吉理事長から、県遊協の社会貢献活動を紹介するなかで、スポーツを通じて子ども達の健全育成に貢献する事例として「少年野球教室」について、秋田魁新報社の赤石昌之報道部次長から、秋田県内を取材してきた経験を基に、秋田市内のバスケットボールの関係団体が65年間開催している「クリスマス慈善バスケット大会」や県内の「カヌー愛好家の団体による環境保全活動」について、事例報告があった。
また、スポーツコメンテーターでシドニーオリンピック競泳銅メダリストの田中雅美さんは、ご自身がシドニーオリンピックで獲得した銅メダルを披露しながら、「スポーツの結果は自分だけの努力でなく周囲のコーチや親など様々な人に支えられたものであり、スポーツは感謝する気持ちを学ぶ機会だ」とスポーツは人と人とのつながりであることを指摘した。 二宮清純さんは、「子ども達はスポーツや遊びを通じてルール作りに長けることができ、このことは社会生活にも必要なこと。また、スポーツをやる以外に、スポーツを見ることで観客同士の触れ合い、連帯感、郷土愛などをうみ、地域のコミュニケーションの活性化につながる」など、4人はスポーツと地域のコミュニケーションについて活発に意見交換した。
ディスカッションは、コーディネーターの松田輝雄さんの軽妙な司会で進行し、充実した80分があっという間に経過した。
フォーラムの最後に、全日本社会貢献団体機構 松尾守人理事が閉会の挨拶をして2時間20分にわたる雪国のフォーラムを終了した。
参加者からは、「スポーツの果たす役割を再確認した」「体を動かすことも観戦することも、コミュニケーションにつながっているのだ」「肩肘はらずできることから始めたい」「地域を盛り上げるのはスポーツだ」など、フォーラムの企画に多くの感謝の言葉が寄せられた。